2010年6月14日月曜日

まとめ



ここまでサービスプロバイダーを比較してきた。
表にある通り、金額は様々だが、それは使っているアレイプラットフォームの差にある。
アレイってのは、前も言ったが、DNA解析をするときの最先端技術で、大きさは平たいチューインガムくらい。
こいつがピンからキリまであって、安いもので一人分当たり1万円、高いもので10万円はする。それに実験試薬が+1万円くらいかかる。まあ、かなり大雑把に言ったが。

でも、実際このDNA解析サービスで、具体的に何がわかるのか、いまいちピンと来ない君に、パーソナルDNA解析(SNP解析)というものを教えてあげよう。

2010年6月11日金曜日

結局どれにする?

前の投稿からだいぶ経ってしまった。
理由は単に、「熱が少し冷めたから」だ。
どこもサービスは十分でない。

俺的には一番魅力的な23andMeは、日本への出荷をしていない。なんだよ畜生!

DecodeMeは価格が高い。お試しで20万円は出せねぇよなぁ。
20万だぜ。確かにそれだけのサービスかも知れねぇけど、彼女に黙ってできる買い物でもないよな。

ほかはレポートが中途半端。
生データを出してくれないと、後々使えねぇじゃねえか! 俺のDNAだぜ。

サポート体制はまあどこもOK。
少なくともメールでの質問は即日回答と早い。まだ注文してないからかも知れないけどな。

アメリカではこういうDNAテストキットがドラッグストアで買えるみたいだ。
日本でも商売になりそうか?
だとしたら、俺がいち早く試して、その結果を宣伝するのもいいかもな。
日本人にはどれくらい受けるかな。
たぶん興味本位で買う奴はいるだろうけど。

そうそう、前に俺は遺伝子診断とかDNA診断とか言っていたと思うがあれは間違いだ。
ブログのタイトルも正しくない。
診断ではない。Diagnoseではない。あくまでもテストだ。

個人のDNA塩基配列の違いから、そいつの病気のかかりやすさ、薬に対する効きやすさ、を予測してレポートにするだけだ。
じゃあ、テスト結果は何に使うのか?
この情報を医師に見せて、「だから俺にこの薬を出したら副作用がひどくなるから別のにしてよ」って主張することはできる。
そう、DNA塩基配列はみんな30億くらい持っている。これをヒトゲノムという。
俺と君とのDNAは、99.99…%くらいは同じだ。
でも、違いはある。あるからこそこれだけ色んな人間がいる。
その中でも、1塩基の違いをSNP(スニップ)と言うんだが、こいつの種類によって、ある抗がん剤が効かなかったり、効きやすかったりする。
さあ、その違い、ってやつがこのDNAテストでわかったとしたら?

その塩基の違いでわかることは、簡単に言うと、
1.癌や心臓病などの病気のかかりやすさ
2.ある薬の効きやすさ/効きにくさ
3.性格(怒りっぽい、のんびり、神経質)
4.IQ(頭良い/悪い)
5.身体的特徴(太りやすい、はげやすい、筋肉質)
6.祖先(アジア系、アフリカ系)
7.その他

これだけわかるといいなあ。 DNAテストのサービスでわかることは上のうち1と2だ。

2010年5月24日月曜日

何がわかるかその前に

もうひとつ、サービスを提供している会社が見つかったぜ。
Navigenics カリフォルニア州フォスターシティ 


ここは、1000ドルで健康診断をしてくれる。
病気のかかりやすさをSNPsアレイで調べてくれるらしい。
あと、1年間、無制限に遺伝子カウンセラーに相談ができるのが売り。

俺が思うに、こういうサービスを比較する際、情報公開をどれくらいしているかが重要だ。
何を得られるのか。それが価格に合っているか。

俺は以下の点に注目したい。
1.解析に使っているプラットフォーム(マイクロアレイの種類)は何か?
2.解析結果の生データはもらえるのか?
3.解析結果はどのくらい噛み砕いて教えてもらえるのか?
4.後で質問はできるか?
5.その会社はどれくらい安定しているか?

何のことかわからない君に、もう少しわかりやすく説明する。

1.解析に使っているプラットフォーム
実は俺が調べている会社はどれも、Illumina(イルミナ)っていう会社のテクノロジーを用いている。
このテクノロジーとは、遺伝子、正確にはゲノムの一塩基(DNAのA,T,C,Gってやつ。聞いたことくらいあるだろ?)の違いを見つける技術で、この違いがあることで、ある病気にかかりやすくなったり、かかりにくかったりするわけだ。
ま、その話はじきに詳しくするよ。 今はその違いがSNPs(スニップスって言う。覚えてるか?)
その技術のかたまりが、マイクロアレイっていうキットなわけ。
つまりだ、Illuminaのどのマイクロアレイをつかっているかで、見つけることのできるSNPsの種類が違ってくるだろ? そのプラットフォームが知りたいだろ? 

2.解析結果の生データはもらえるのか
これも大事だぜ。 これらの会社は全部、結果をWebで見ることになっている。 
俺が注文したら、サンプルコレクターキットが送られてきて、俺がサンプルを送り返して、おしまい。
向こうが解析した結果は、会社のWebサイトで見る。
いいじゃないかって?
もし向こうのサイトが閉鎖されたらどうなる? 会社がつぶれたら?
また、サイトを見るのに2年目からは課金しますー、なんて勝手に宣言しやがったら?
そもそもこの分野は最先端だぜ。
アップデートが追い付いていないことだって将来あり得る。
生データ(マイクロアレイから得たファイル)を持っていれば、そのデータを将来、別のソフトを使って解析することだってできるだろ?
まあ、普通のひとはできないかな。
けどな、俺は、できるんだよ。それについてはまた今度話す。

3.解析結果はどのくらい噛み砕いて教えてもらえるのか
素人にもわかるような結果は大切だ。
それだけ、熱心だということだからだ。
そもそも「DNA診断」っていうのは凡人にはわかりにくいもんだ。
大学で生物かじった程度じゃあ無理だぜ。
医学部出てても本当に理解しているのはごく少数だ。
だいいち、こいつは数学的なしろものだから、文系人間にもわかりやすく説明するのは相当大変だ。
大丈夫、このブログを読み進めれば、誰でも理解できるようになるから心配するな。

4.後で質問はできるか
アフターサポートがしっかりしているかどうか。
これも大事だよな。
質問をバンバン投げても即回答してくれるにこしたことはない。
俺は質問するぜ。
そのための遺伝子診断だからな。

5.その会社はどれくらい安定しているか
金払って解析してもらって、結果を見ようとしている間に、倒産しました、なんてシャレにならねえぜ。
こいつらはベンチャーだからいつつぶれるかわからねえしな。
儲かってんのかな。ホントのところ。

以上、調査の結果はのちほど。

2010年5月19日水曜日

3社に絞って比較

さてさて、23andMeを除いた3社のサービスを比べてみようか。

まずはサンプルの取り方

deCODEMeは頬の内側の粘膜を、専用のヘラでこする


GenePlanetとPathwayGenomicsは、専用容器につばをペッと入れる



こんなんで本当に遺伝子がわかるのかね?
でもまあ、血液じゃなくて良かった。痛いの苦手。

そうそう、この3社は日本からもオーダーできる。メールで確認した。

ところでこの3社のオフィス・ラボはどこにあると思う?
deCODEMeはアイスランドのレイキャビク
GenePlanetは、ヘッドがアイルランドのダブリン、ラボはアメリカのクリーブランド
PathwayGenomicsは、アメリカのサンディエゴ

いいところだよな、サンディエゴは。
カリフォルニアの暖かな気候。
俺も昔、何回か行った。

さて、次回は一番大事なサービスについて話す。

2010年5月18日火曜日

4社の比較

先に示した、遺伝子診断サービスを商売としている4社を比較してみよう。

値段は、23andMeがこんな感じ
先祖を探してくれる先祖診断が399ドル、健康診断が429ドル、両方合わせて499ドル


deCODEmeは、健康診断が2つに分かれていて、癌診断が500ドル、心臓病診断が500ドル、アップグレード健康診断が2000ドル。2000ドルはちょっと高いな。俺は出す気になれない。


Gene Planetは、399ユーロ+送料29.9ユーロ。 
これは1つしかメニューは無い、模様。 健康診断、薬剤応答性診断、などをやってくれる。


Pathway Genomicsは、先祖診断が249ドル、健康診断が399ドル、両方セットで449ドル。


23andMeとPathway Genomicsは、同じ会社じぇねえか? と思ってしまうほどサービスが似ている。
いや、サービス内容はそっくりだ。
23andMeは、Googleも出資しているそうなので、将来性はこっちのほうが上か。
23andMeもPathway Genomicsも、アメリカの会社。 
俺はウェブサイトを見た感じ、23andMeの方が安っぽく思えた。

と、ここで、日本に住んでるお前たちに重大なお知らせ!

23andMeは、日本向けにはサービスを行っていないのだとよ!
これが診断キットを送ってくれる国のリスト(一部)だ。

チェコやギリシャ、ラトビアがあるのに、ジャパアンがないぞ!
どういうことだ!

23andMeに聞いてみた。これが答えだ。


内容はこんな感じだ。
「23andMeのサービスに興味を持って頂き、誠にサンキュー。残念ながら俺たちは今、ジャパアンに送ることはしていないのさ。 そりゃあもちろん、俺たちだってシェアを広げたいさ。でもよ、国によって色々あんのよ。 ほら、例えば郵便事情が悪くてちゃんと届かないとか、その国や地域の法律があって、遺伝子診断を目の仇にしていたり、お前のサンプルを送ることを許していないとかさ。 まっ、そういうことだから、ご理解ご協力のほど、何卒宜しくお願い申し上げます。 チャオ!」

ならぬ。
こんなの絶対、日本に送れない理由になっていない。
日本は世界一、郵便・配送が正確だぞ。
日本は遺伝子診断に理解があるぞ。
サンプル送ったって、多分問題ないぞお。

もういい。 23andMeのことは忘れる。

3社に絞って後は解説しよう。

遺伝子解析をやっている会社ベスト4

遺伝子解析をお手軽価格でやっている会社を4つ知っている。
知りたいか?
OK、でもそうあせらずに!
いっとくが全部、海外の会社だから、英語だぜ。

大丈夫、俺が全部、わかりやすく翻訳してやる。
 
さて、まず1つめ 23andMe



次に、deCODEme



3つめが、Gene Planet



最後は、Pathway Genomics



以上、4つの会社が遺伝子診断をサービスとしてやっている。
安いものだと大体4万円弱だ。
4万円だぜ! 日本じゃあ、絶対無理!
なぜかって? 診断キット+人件費で5万はいくからさ。いやもっとかな。

まあ、値段はさておき、この4社を比較してみよう。

2010年5月16日日曜日

遺伝子診断をやりたくなったいきさつ

まず俺の自己紹介から。

俺は34歳、男、日本人、身長180cm、体重67kg
体型は高校3年のときからほとんど変わっていない

若干色覚に異常あり、そのほかは人間ドックでもひっかかったことは無し
持病無し、アレルギー無し、今まで大きな病気にかかったこと無し

平均睡眠時間は6時間、スポーツはたまにジョギング、筋トレ程度
食欲正常、性欲正常、いまだ独身、
免疫系が30代になって若干落ちてきた気はする
タバコは吸わない、酒は週1程度
酒は弱くはないと思うが、飲むと眠くなるのが残念

親戚に癌で亡くなったひとはいない
心臓病で亡くなったひとはいる
突然死で亡くなったひともいる

・・・・・・・・・・・・・・・・・

ちょっと変わった自己紹介だな。
でもこれはよくいる「平均的な」30代男性ではないか。
多少健康的な生活を送っているかもしれない。
でも俺がこのまま健康である保証は無い。
だから医療保険にも入っているし、生命保険にも入っているんだ。
俺が29歳のときにソニー生命の勧誘員(ライフプランナーと呼ぶらしい)に勧められて入った。
自分でも納得して入ったから後悔はしていないが、もし俺が癌にかかる確率が遺伝的に高いとわかれば、がん特約に入ったほうがいいだろう。癌治療は高額だからな。

そんなことを前から考えていた。
遺伝子診断は、どこまで正確に予測できるかわからないけれど、とりあえず、癌のかかりやすさを示してくれるものらしい。それも数万円で。

俺が保険に入った29歳のときは、遺伝子診断なんて一般的じゃあなかった。
たぶん高額だったんだろう。
俺がこれから試すのは、海外の会社のサービスだ。
日本で遺伝子診断を数万円でやっているところは残念ながら無い。

俺が試すのは、SNPs(「スニップス」と発音する)っていう、ゲノムの中の塩基の違いを、マイクロアレイっていうスーパーハイテク技術を使って、なんやかんやするものらしい。

えっ? さっぱりわからん?

詳しいことはおいおい教えてやるよStupid!
長文になってきたからこの辺でやめておこう。